チラシ制作の色使いについて

配色赤い色には温かさを感じ、青い色には涼しさを感じます。このような暖色・寒色や、→があれば方向を示すというように、誰もが同じように感じる共通認識は数多くあります。よいレイアウトはこの共通認識をうまく利用しています。

感情を伝える配色

単色だけで伝えたい印象や雰囲気を表現するのは難しいものです。効果的な色の組み合わせで拝承すれば、見る人の心にダイレクトに伝わります。

  • 色の組み合わせ

色は一瞬でその印象や雰囲気を見る人に伝え、心象に強く影響します。色の効果には主観的な側面もありますが、きちんと理解して写真や文字と組み合わせればその効果は絶大です。そのため、配色はチラシデザインの中でも最も重要な要素の一つといえます。配色とは複数の色を組み合わせることで、組み合わせ方によって言葉だけでは伝わりにくい印象や雰囲気を見る人の心に直接伝えます。配色がもたらす心象はストレートに伝わりやすく、その感覚は多くの人に共通するものがあります。

  • 色の共通認識

よく知られている暖色と寒色という分類は、色の見た目が温かく感じる色と、冷たく感じる色というすべての人に共通する感覚です。廃娼ではこのような共通する感覚や認識をうまく利用することが重要です。

例えば緑茶のパッケージでは緑茶=緑いろという共通する認識から、緑色が多く使われます。パッケージの緑色は、実物の緑茶色よりも明るく鮮やかな緑が使われることが多いようですが、これは摘みたてのお茶の新鮮さを表す緑色が好ましく感じられるためでしょう。緑茶を知らない文化圏の人々には緑色はお茶のパッケージとして結びつきにくい色になります。色は感覚や認識だけでなく、その背後にある文化や習慣にも深く結びついています。このようなことを考慮して配色を行います。

フォントの持つイメージ

文字は情報を伝えるとともに、点や線で構成されたデザイン要素の一つでもあります。フォントはそれぞれ独自の特徴や印象を持っているので、使い分けましょう。

  • フォントの役割

文字が伝える意味は、写真屋色と違い、一義的で理論的です。例えば桜という文字~連想するのは春に花咲く植物でしかありません。より具体的なイメージを伝えるために写真屋色と組み合わせます。さらに文字の点や線などのデザインによってもイメージを強調します。

「文字の外観を情報の内容に合わせる」=「文字の内容に合ったフォントを選ぶ」ことはデザインにおいて大切な作業です。豊富なフォントの中から伝えたい内容に合うものを選びましょう。この際、フォントの種類とその特徴を知っておくとフォント選びが楽になります。

  • 明朝体とゴシック体

フォントの外観から明朝体とゴシック体に分けられます。明朝体は縦と横の線の太さが異なり、「うろこ」という飾りを持ちます。筆で書いたようなハライやハネの形は洗練されていて読みやすく、落ち着いた印象です。雑誌や書籍新聞の本文などによく使われます。欧文ではセリフ体といいます。一方ゴシック隊は縦と横の線の太さが均一に見えるよう作られています。

そのため、拡大・縮小しても可読性が損なわれません。太いゴシック体は力強い印象を与え、見出しなどに使われます。欧文ではサンセリフ体といいます。

どちらもいろいろな太さや形があり、ともにオールドスタイルとモダンスタイルがあります。オールドスタイルは感じに比べ、かなが小ぶりで伝統的な形です。逆にかなが大きく現代的な形がモダンスタイルです。スタイルによっても印象が異なるので、目的に合わせて選びます。

信条や世界観を表すイラスト


同じビジュアル要素でもイラストには写真と異なる役割があります。また、用途によってイラストに求められ物も変わります。

  • 見えないものを表すイラスト

イラストも写真と同じように人目を引いて、文字では伝えられない情報を補います。写真との違いは、実在しないものもビジュアル化できる点です。抽象的な概念もイラストにすればわかりやすくなります。例えば、メールを受信中の携帯電話なら、封筒が飛んでくるイラストにすると伝わります。封筒にハートマークを付ければ、甘い情景が見る人にも伝わります。イラストは写真では表現しにくい信条や世界観を伝える少し役目が異なる要素です。

そして、イラストのタッチが印象を決めるので、伝えあいメッセージにあった作風のイラストを選ぶことが 大切です。

  • 具体的に説明を補う図

イラストは抽象的なものだけではなく、具体的なものを説明する際にも利用します。例えば家具の組立説明などでは、必要な情報のみをビジュアル化できるので、写真に比べてイラストのほうが要点をつかめます。このように物事の手順ややり方を示すイラストの場合、タッチが主張しすぎないほうが理解しやすくなります。

そのほかに地図やグラフ、チャートなどのビジュアル要素もあります。場所の説明、数値や物事の流れなどをわかりやすく視覚的に見せることが一番の目的です。形や色を凝らして魅力的に見せることが一番の目的です。形や色を凝らして魅力的に見せることも大事ですが、それによって情報が正しく伝わらないのは本末転倒です。情報を混乱なく伝えることに重点を置きましょう。

また、イラストはその目的をより明確にして写真と組み合わせても効果的です。複数のイラストを使うときは、イラストのタッチを統合し、紙面全体に違和感がないように気を配りましょう。

色の三属性で考える配色

配色を考える際に知っておかなくてはならないのが、色が持つ3つの性質です。「色相」「明度」「彩度」の考え方をしっかり理解しましょう。

  • 色の3属性

色には必ず3つの性質があります。それは色相、明度、彩度です。色相は色合いや色味で、赤や青などの色の違いです。明度は色の明るさの度合いで、赤にも明るい赤やくらい赤があるように、白からグレー黒のグラデーションを基準にします。もっとも明度が高い色は白、最も明度が低い色は黒です。彩度は色の鮮やかさの度合いです。濁った赤やくっきりした赤などの色の強さの程度です。彩度が高いほど鮮やかで、低いほど濁った色になります。黒が混じるだけでなく、白が混じっても彩度は低くなります。

色相、明度、彩度は色の3属性と呼ばれ、配色を考えるベースとなる概念です。

  • 色相で考える配色

配色には様々な方法があり、ここではポピュラーな2つの方法、色相で考える色相配色と明度と彩度を合わせて考えるトーン配色を見ていきます。

まず色相配色とは色相環をベースに色の組み合わせを考えます。3色で組み合わせるトライアドや4色で組み合わせるテトラードなどがあり、どれも色合いが異なるので、組み合わせるとにぎやかさや楽しさを伝える配色になります。

このほかに色相環で180度の位置にある色同士のことを補色といい、補色の組み合わせは派手で強い印象になります。この2色は混ぜると無彩色に近くなる性質を持ち、写真補正のさいにも利用されます。補色の配色はお互いに主張しあい、最も強くインパクトを与えます。ただし、個性が強すぎるので、配色する際には伝えたいイメージに合っているかどうかをよく検討しましょう。

 

  • トーン

音の調子をトーンと呼ぶのと同様に、色の調子もトーンといいます。トーンは明度と彩度を合わせた考え方で、トーンをそろえることで色がまとまります。色の見た目の印象は明度と彩度で決まります。これをトーンといい、異なる色相でもトーンがそろっていれば色の印象は同じ言葉で言い表せます。例えば明度が高く、彩度が低い色は、淡い、や、柔らかい、明度と彩度がともに低い色は、鈍い、や、暗い、といった印象になります。このように同じトーンに属していれば、色相が違っていても共通のイメージを持ちます。トーンの印象は感情に結びつきやすく、それが前面に出てくるのが特徴です。

トーンの印象をもとに配色を考えると、色選びがスムーズに行えます。トーンを示す「ビビッド(鮮やか)」や「ライト(軽い)」などの言葉は色の調子を表す際によく使うので覚えておきましょう。

  • トーンで考える配色方法

同一のトーンの中で色を組み合わせる方法は、トーン配色の一つです。同一トーンの配色では注意しないとメリハリが失われがちです。同じトーンでも黄は明るく、青は暗いというように、色相によって明度が異なります。このような色相の違いで明度差を作ることで、配色にメリハリを生み出します。

このほかに複数のトーンを組み合わせた配色もあります。類似するトーンでまとめて色相を自由に選んだり、明度差のあるトーンから色相をそろえて組み合わせたりします。トーン差のある配色はトーン・オン・トーンとも言います。

配色において色相が大きく異なる組み合わせではトーンをそろえ、トーンが大きく異なる組み合わせでは色相をそろえると色選びの迷いがすくなくなります。

文字の組み方によるイメージの変化

文字は1文字だけで扱うことは少なく、単語や文、段落という塊で扱います。その際に文字同士、または行同士の距離感がよい安さや印象を大きく左右します。

  • ベタ組み・ツメ組み・アケ組み

日本語の文章は縦や横に組むため、和文フォントは仮想ボディと呼ばれる正方形に収まるように設計されます。仮想ボディの縁まで文字があるとくっついてしまうので、字面という少し小さな正方形の中に文字が収まっています。

仮想ボディがぴったりくっついた状態をベタ組みといい、ベタ組みでは漢字や仮名の間に不規則な空間ができます。文字によって字面の幅が異なるためです。漢字や仮名の形に合わせて字間を狭めるのがツメ組みです。字間を広くとった組み方はアケ組みといい、ゆったりとした印象になります。ベタ組みは標準的で、ツメ組みは塊としての印象が強くなります。

  • 行長・行間・行揃え

複数の行がある場合は、字間だけでなく、行長(行の長さ)や行間(行の間の距離)も大切です。行長は長すぎても短すぎても読みにくくなり、行間が狭すぎると行を間違えやすく広すぎると次行が見つけにくくなります。フォントサイズも行長や行間に影響します。サイズが小さいと1行に入る文字数が多くなり、行間は狭いほうが読みやすくなります。大きいサイズでは文字数がすくなり、行間が広めになります。複数の行を一つの方前伊に見せながら、行ごとの感覚を適正にすることが需要です。業の揃え方にもいくつか種類があります。行の先頭で揃えるものを「行頭揃え」ボックスに収まるように行長をそろえるものを「箱組み」と呼び、どちらも標準的な印象です。長い文章には向きませんが、行長の中心や行末で揃えることもあります。